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真皮を支えるコラーゲン

表皮の下が真皮で、ここにコラーゲンがあります。コラーゲンを知らない人はいないけれども、コラーゲンとは何かといわれると曖昧な人が多い。ただ漠然と「お肌にはコラーゲンが重要」くらいに考えている人がほとんどのようです。コラーゲンは真皮に存在する、ゴムのような弾力のある線維です。コラーゲンが網目状の構造を作って皮膚を支えているので、皮膚はひっぱっても元に戻るのです。真皮全体の70%を占めるコラーゲン。真皮はほとんどコラーゲンの塊と考えてよいくらいです。皮膚全体をビルに例えると、コラーゲンは鉄筋の役割です。

さらにそのところどころをボルトのようにとめているのがエラスチンです。エラスチンはコラーゲンよりも量はずっと少ないですが、鉄筋を支える重要な役割をしています。紫外線や加齢の影響でコラーゲンやエラスチンが減ることが、シワやたるみの最大の原因になります。鉄筋のまわりを埋めるセメントの役目をしているのが、ヒアルロン酸というゼリー状の物質です。ヒアルロン酸は水をたっぷり含む性質を持ち、そのため真皮の水分は65%もあります。赤ちゃんのときはさらにヒアルロン酸が多いために真皮の水分は80%近くもあります。

加齢とともにヒアルロン酸は減り、肌の水分も低下します。古くなったソファは、へこんだままもどらなくなります。これが皮膚のシワと同じ現象です。真皮にあるコラーゲンもエラスチンもヒアルロン酸もすべて、加齢で減少していきます。ソファでいうと、支えのスプリング(=コラーゲン)が戻らなくなり、まわりを埋める綿(=ヒアルロン酸)もスカスカに減っている状態です。これらはいずれも真皮にある線維芽細胞という細胞から作られているもので、線維芽細胞が老化して働かなくなるために、すべて減ってしまうのです。

エストロゲンという女性ホルモンもコラーゲンを維持することに貢献していますが、30代半ばからは減っていくのでコラーゲンは急激に減少し、シワができやすくなります。また、紫外線も影響します。紫外線を二分浴びるだけで、肌の奥にはコラーゲンを破壊する酵素が発生するといわれます。主要な骨組であるコラーゲン、それをつなぎとめるエラスチン、まわりを埋めるヒアルロン酸、この三役がいずれも減少すれば、丈夫な鉄筋のピルも崩壊の危機を迎えます。弾力を失った肌にはシワが刻まれ、さらに全体がたるんで下がっていきます。シワは乾燥によってできると思う人が多いようですが、そうではありません。シワはこのような肌の構造の変化がもたらすものです。